SSブログ

伽羅の木「きゃらのき」

伽羅の木は香木の王


c0078874_5464053.jpg


日本での古くからお香の始まりはどのようなものでしょうか?

『日本書記』では推古天皇の3年(595年)夏4月に「淡路島に大きな沈香木が漂着して島人が焚き火にくべたところ良い香りがしたので、これを朝廷に奉納した」と記されています。

聖徳太子はこの香木は名高い沈水香と呼ぶであろうと言って大工に観音像を彫らせて、法隆寺へ残った木片を火に焚いて仏前に供えたところ、とても良い香りで~、それから月日が流れて・・

日本の作法の一つに香道があって、室町時代から続く沈香を主体として香り楽しむものです。
織田信長、足利義正~明治天皇が香道(聞香)でこのお香の匂いを味わったようです。

実際この香木は沈香木・・ベトナム周辺に生育するアキラリア・マラセンシス、それとインドに生育するアキラリア・アガローチャ又、中国や台湾に生育するアキラリア・シネンシスというジンチョウゲ科の木が微生物によって腐敗し、木の成分がゆっくりと樹脂のように変化して香木になったものです。

viewimg.jpg

木全体が沈香になるのではなく、その一部が立ち木のままか、あるいは地中の埋もれて香り成分を蓄えていくかは、まちまちです。

この沈香は非常に高価なもので特に伽羅と呼ばれるグレードのものは最高級とされて非常に高い値段がついてます。
特に樹脂成分を多く含む部位が真っ黒くなっていて、比重も大きく水に入れると沈むことから「沈水香」と呼ばれています。

沈香・・ヒト結核菌やチフス菌に有効であるとされ煎じて服用していたようです。

(漢方の処方に『救命丸』『六神丸』『奇応丸』・沈香を配合しているのも有り・・主に精神安定効果のため)

お香 気持ちがリラックスして和らぐ香りです。

沈香 切片を炭で微妙な温度で徐々に熱すると暖かなやわらかい香りです。

香り 初めてでも長く匂いを嗅いでも柔らかく癒し効果の高い香りです。 




沈香




沈香(じんこう、正しくは沈水香木(じんすいこうぼく))は、代表的な香木の一つ。

東南アジアに生息するジンチョウゲ科ジンコウ属(学名:アクイラリア・アガローチャ Aquilaria agallocha)の植物である沈香木などが、風雨や病気・害虫などによって自分の木部を侵されたとき、その防御策としてダメージ部の内部に樹脂を分泌、蓄積したものを乾燥させ、木部を削り取ったものである。原木は、比重が0.4と非常に軽いが、樹脂が沈着することで比重が増し、水に沈むようになる。これが「沈水」の由来となっている。幹、花、葉ともに無香であるが、熱することで独特の芳香を放ち、同じ木から採取したものであっても微妙に香りが違うために、わずかな違いを利き分ける香道において、組香での利用に適している。

沈香は香りの種類、産地などを手がかりとして、いくつかの種類に分類される。その中で特に質の良いものは「伽羅」(きゃら)と呼ばれ、非常に貴重なものとして乱獲された事から、現在では、ワシントン条約の希少品目第二種に指定されている。伽羅の語源は梵語で黒を意味する「カーラアグル」と言われ、伽南香、奇南香の別名でも呼ばれる。沈香の分類に関しては香道の記事に詳しい。

また、シャム沈香とは、インドシナ半島産の沈香をさし、香りの甘みが特徴。タニ沈香は、インドネシア産の沈香をさし、香りの苦みが特徴。

強壮、鎮静などの効果のある生薬でもあり、奇応丸などに配合されている。

ラテン語では古来aloeの名で呼ばれ、英語にもaloeswoodの別名がある。このことからアロエ(aloe)が香木であるという誤解も生まれた。勿論、沈香とアロエはまったくの別物である。

歴史

推古天皇3年(595年)4月に淡路島に香木が漂着したのが沈香に関する最古の記録であり、沈香の日本伝来といわれる。漂着木片を火の中にくべたところ、よい香りがしたので、その木を朝廷に献上したところ重宝されたという伝説が『日本書紀』にある。東大寺正倉院宝物の中には長さ156cm、最大径43cm、重さ11.6kgという巨大な香木「黄熟香」(おうじゅくこう)「蘭奢待」(らんじゃたい)が納められている。これは、鎌倉時代以前に日本に入ってきたと見られており、以後、権力者たちがこれを切り取っている。室町幕府8代将軍・足利義政、織田信長、明治天皇の3人は付箋によって切り取り跡が明示されている。東大寺の記録によれば、信長は1寸四方2個を切り取ったとされている。

現在では、1992年(平成4年)4月に、全国薫物線香組合協議会が、上記の日本書紀の記述に基づいて沈水香木が伝来した4月と、「香」の字を分解した「一十八日」をあわせて4月18日を、「お香の日」として制定している。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:インテリア・雑貨

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。